お披露目会



「豪華客船でハワイ島を巡る旅」特派記者報告(2)

「旅を終えて思うこと」

八谷和代(会社員)

数ケ月前、『和楽』誌面でハワイ特派記者募集告知を見た時の高揚感を思い出します。行けたら素敵だな、でもどうせ無理だろうと思いながらも、行きたい気持ちを搾り出すようにして綴った拙い文章。この数年間、仕事でも家庭でも何となく自信を失っていたので、採用のご連絡を頂いた時は、こんな私でもまだまだ頑張れるのかな、と勇気が沸いてきました。ハワイから戻ってこの文章を綴っているとは、なんとも不思議な気持ちです。

毎日の生活に追われる自分にとって、船上での旅は憧れではありましたが、たっぷりの時間をかえって持て余すのではないかと不安に思っていたのも事実でした。しかしながら、毎日選ぶのも困ってしまう程の豊富なイベントや食事の多様さ。驚きと感激の連続であっという間の充実した9日間でした。

参加された読者の方々やスタッフの皆様も魅力あふれる方ばかりで、毎日の語らいで教えて頂くことの多い旅でした。ある夕食の席で、私が「人生で良かった5つの出来事」で、
・ 結婚したこと
・ 出産したこと
・ 仕事をしていること
・ 留学したこと
・ 歯を矯正したこと(歯を矯正中のカメラマンの西山奈々子さんへのエールを込めて!) と言ったことに端を発して、皆さんのそれぞれの「人生で一番良かったこと」を伺え、お話のひとつひとつが心に響きました。家族のこと、これからの自分の進むべき道についてあれこれ思いに悩んでいた矢先でしたので、皆さんの示唆に富むお言葉に大いに勇気づけられました。
旅先という開放的な空間で心も解きほぐされたのでしょうか。普段は耳を傾けないような言葉にも敏感に反応し素直になっている自分を発見しました。皆さんの人生にほんの一瞬でも自分が接点を持てたことを本当に幸せに思っています。

応募書類で「これからの人生をゆっくり見つめ直す旅にしたい」と書いたのですが、まさしくそんな理想の旅になりました。ハワイという場所、船旅という空間、ご一緒したメンバーやスタッフの皆様との交友、どれが欠けてもこの旅が充実したものにはならなかったと思います。こんな素晴らしい旅をプレゼントして下さった小学館『和楽』の皆様に心から感謝申し上げます。

<補足レポート>
私が船上ライフでもっとも堪能したのは、Arts & Craftの講習会。毎日届く船上新聞でその日開講予定のクラスをチェックするのが朝一番の日課となりました。私は皆勤賞ものの熱心さで、フラダンス、生け花、木の実やリボンでつくる講習会などスケジュールをやりくりし、時を忘れて楽しみました。
講師を務める文化大使のハワイアン女性のかわいらしくも頼もしい指導ぶりからは、心からハワイを愛する気持ちが伝わってきて、もっとハワイを知りたい、また来たい、とすっかり感化されました。ゆったり優雅に、とは程とおい船上ライフでしたが、ハワイをたっぷり、ぎっしりと楽しめて大満足でした



『いいじゃん・乗るじゃん・ノルウェーじゃん!!』で
始まったハワイクルーズ

清水房子(主婦)

旅の始まり…それは、素晴らしい個性の持ち主の“仲間”との出会いから始まった。いろんな職業の素晴らしいキャリアをお持ちの方々と接することができ、話ができたことがよかった。どなたもしっかりと“自分”をもっておられ、前向き。でも出過ぎない、すてきな方ばかりだった。「もしかして旅は付録?」と思えるくらい。

<ノルウェージャン・スター編>
世界最大級91,000トンの豪華客船『ノルウェージャン・スター』、出航はさぞ大きな銅鑼の音が聞こえるかと思ったら、エンジン音も気づかせないほど静かに出航した。何から何までそろったノルウェージャンは2001年12月就航の船ならではの最新設備を備え、海上にうかぶホテルというよりは、もはや移動する小さな町のよう。船内イベントも数多く企画され、毎日出される船内ニュースで、内容と時間、場所がわかる。時間が重なっているので、全てに参加するのは無理だったが、飽きる暇などなかった。
好きなものをおなか一杯食べた後は、イベントをはしごして、そしてトレーニングマシーンで汗、プールで泳いだ後は、スチームサウナ、最後はジャグジーへ。後はチェアでノルウェージャンが残した白い航跡を見ながらウトウト…。チャーミングなお姉さんによるエステも最高。そして、ちょっぴりおめかししてお食事会へ。自分の事だけに時間を費やす…、今までになかったことだ。海や風や太陽が奏でる、ゆったりとしたリズムに身をゆだね、一度も時計を見ていない自分に気づく…快感。日常では無理だろうという時間の過ごし方を満喫した。家族に、「私だけごめんね。」と手をあわせることしきり。

<ハワイ諸島編>
まずはハワイ島。楽しみにしていたキラウエア火山は、あいにくの天気でした。溶岩の上につくられた道路をバスで走って行くと、そこには直径数百メートル規模のカルデラが無数にあり、それぞれの噴火の大きさを物語っていた。火口から流れ出た溶岩が海に流れ込み水蒸気をあげているのが船からもよく見えた。島の面 積は確実に日々拡大していると思うのだけれど。
マウイ島ではシャトルバスでラハイナまで出てショッピングを楽しんだ。ハリウッドを魅了したカウアイ島は「ブルー・ハワイ」「キングコング」「ジュラシック・パーク」など数多くの映画のロケ地となったところだそうだ。 昔、王族の結婚の聖地であったというシダの洞窟へは、陸路がなく、カヤックでしか行けない。荘厳な雰囲気に満ちているのはそのせいだろう。遊覧船の中でも、ハワイアン・ミュージックで楽しませてくれた。
「たかがハワイ、されどハワイ」。ハワイは奥深いなと思った。船から虹が見えたときは、ハワイの人たちと同じように自然を礼讃する気持ちが湧いてきた。ちょっと、ロコ・カルチャーにはまってみようかなあ。まずは、フラから。柔らかな手の動きが優しい。ハワイアン・キルトも魅力的である。

<キリバス共和国・ファニング島編>
初めまして、キリバス共和国様。 ここは世界で一番夜明けが早い国という。東京まで4433マイル。まだ、電気も電話も通 じていない自然のままの島。人々の目が優しく、子供たちもとっても素朴。みやげものも手づくりで、あったかい。伝統的な歌と踊りで歓迎してくれた。懸命に次々披露してくれるので、見る側の私も引き込まれ十分楽しませてもらった。一生懸命さが愛おしいキリバス島民だった。
「海って、何色?」
キリバスの白砂の浜辺を洗う水の色はターコイズブルー、少し目を遠くへ向けるとピーコックブルー、さらにコバルトブルーにかわる。そして、ノルウェージャンが待つ海は、エメラルドグリーン、近づくとシアンブルーであった。自分の中のドロドロを瞬時に浄化してくれそうな汚れない水の色には感動。心が洗われたように思った。

この度の旅行、言い尽くせず、書き尽くせず、撮り尽くせず…。心の中に大切にしまっておきたい私の一生の宝物。最後には、隣室2部屋を巻き込んでの大爆笑ハプニングも忘れられない思い出となった。思い出とともに名残り惜しみつつノルウェージャンを下船した。

「旅」に乾杯。「出合い」に乾杯。「和樂」に乾杯。 素晴らしい旅をありがとう。最後に、旅行中の名コピー“和樂”編 『いいじゃん、読むじゃん、和樂じゃん』この合言葉で終ろう

※レポートは、できるだけ原文のまま掲載いたしておりますが、文字数の関係上、多少、割愛または補足させていただきました。







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食事会は毎夜違うレストランで催され、日々違った人の隣に座って交流を深めた。




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堪能な英語とテキパキとした仕切りで、皆をサポートしてくれた八谷和代さん。




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すっかり魅了されたハワイアン・クラフトの椰子の葉で編んだ冠が完成し、大満足!!











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もの静かだが、時々強烈なボケを放つ主婦、誰からも愛される存在の清水房子さん。






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ハワイアンを聞きフラダンスを
見ながら、ワイルア川を遊覧船
でシダの洞窟まで昇る。







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下船する度にその大きさに感動する、ノルウェージャンをバックに思いっきりポーズ!



「樂」メイン



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