お披露目会



京の桜の園 『原谷苑(青山荘)』


原谷苑は、例年4月の上旬から下旬まで、桜のシーズンのみ一般 公開されている個人所有の桜の園。敷地面積が約4千坪という園内には、持ち主が趣味で集めた桜が多く植わっています。一般 に開放されるようになってからは、まだ日が浅い原谷苑は知る人ぞ知る場所。そんな桜の園に満開の時期に合わせて行ってみました。

園内に足を踏み入れた瞬間、言葉を失ってしまいました。紅枝垂れ桜が川のように、滝のように、海のように咲いていたのです。百数十本の紅枝垂れ桜の流れの中を、私は夢心地で歩き回り、堪能しました。こんな所を、長年京都に住んでいて知らなかったことを恥じる気持になっていました。これはすごい…。本当に見事です。桜の桃源郷があるならば、まさにここ原谷苑のことといえるでしょう。

この桜達を毎年綺麗に咲かせるため、ここは桜のシーズン以外は公開されないのだそう。個人所有であるから出来ることなのでしょうが、見事に咲いている桜達を見ると、その手入れの苦労がどれほどのものか分かる気がしました。

ここは、もともと西陣の機業の経営者のものだったらしいのですが、現在では元植木職人さんのものとなっているらしいです。桜の開花具合で入場料(¥500~¥1500)が変わるのもとてもおもしろいことです。

桜の他にも木瓜の花、雪柳、山吹、椿も綺麗に咲いていました。桜も、紅枝垂れ桜以外に、御室桜・みどり桜・菊桜・黄桜・普賢象などもあり、珍しい桜を幾つも集めた持ち主の、桜を愛する気持が伝わって来ました。

あの桜の中を一度歩いてしまったら、また行ってみたいという気持になるリピーターが多いことが頷けました。「桜に魅入られる」…、まさにこの通 りだと思いました。皆様も桜の季節に京都に来られたら、この桜の園に足をのばしてみて下さい。時の経つのを忘れてしまうハズですから。

「原谷苑」 住所 京都市北区大北山原谷乾町36

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御衣黄 みどり桜

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黄桜 御室桜


(プロフィール)
京 京都府 主婦
茶道や華道に興味を持って十数年、まだまだ見習いの域を脱しません。最近は、『和』に関するものを自サイトに載せることが楽しみです。

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原谷苑の中の様子

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紅枝垂れ桜

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源平しだれ


「樂」メイン



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