取材現場から其の2

 今回の『和樂』贔屓の会は、佐賀県・唐津の名旅館「洋々閣」に集合するところから始まりました。世界的に活躍される陶芸家・中里 隆さんの個展が催されている「洋々閣」に宿泊し、お話を聞き、翌日は工房「隆太窯」を訪ね、帰りには呼子の朝市も観光するという魅力あふれる旅になりました。






九州、唐津の「洋々閣」に泊まり
中里 隆さんの展覧会と隆太窯を訪ねる旅


撮影/西山奈々子 文/成川照美(贔屓の会担当)

会は平成18年10月 1日(日)~2日(月)にかけて催されました。集合場所は、佐賀県・唐津の名旅館「洋々閣」。各人が「洋々閣」に集い、まずは旅館内に設けられた3つの展示室で中里さんの作品をじっくり鑑賞。展示会場では、「洋々閣」のご主人がとても丁寧に先生の作品を案内してくれます。

当日の「洋々閣」には、心地良い秋風が、広々とした玄関から渡り廊下、そして松の見事な庭へと吹き抜け、とてもいい気持ち。個々に展示場を拝見した後は、広間にご本人が登場され、まずは先生の手づくりの器でシャンパンやビールの乾杯を。ご挨拶の後、先生は「今日の夕食は、最初の“向付”の皿を取り皿にして次からの大鉢に盛った料理を取りまわすという茶道の懐石に従ったスタイルでね…」と、器づくりの話もそこそこに、食事のお話へ。

食事会は、先生自らが献立をたてられた料理が先生の器に盛りつけられて出てくるという特別なもの。料理は美味、酒器や食器も素晴らしく、中里先生のお話しも盛り上がり、皆さんお酒も会話もすすんで大盛り上がりになりました。

翌日は先生の仕事場「隆太窯」を訪ね、工房でお話を聞いたり工房内の見学をしたり。その後は工房から約30分ほどの、呼子の朝市も見学。名物のいかの活け造りの昼食の後、解散となりました。

「その大らかなお人柄に接することができ感激しました。先生の器で食事をし、酒を酌み交わしお話をうかがっているうちに、やさしい言葉の、その奥深さに感動。だからこそ、力強くキレのある器が生まれるのかと納得いたしました」と、参加された方も大満足の様子でした





取材現場写真
丁寧にもてなしてくれた「洋々閣」のご主人と優しい女将。
取材現場写真 取材現場写真
中里さん作の美しい大鉢に盛られた料理は“美味”のひと言。
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蹴轆轤(けろくろ)の前で、作品づくりの説明をしてくれる中里さん。
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工房「隆太釜」の轆轤のある棟の裏庭で先生を囲んで記念撮影。
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「洋々閣」に展示された中里さんの力強い作品に熱心に見入る参加者。
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作品が並ぶ展示室で開会の挨拶をされる中里さん。
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夕食会場で宴もたけなわになると、中里さんが立ち上がってお話を。


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