2005年は、中村福助丈にとって大充実の年。3月から5月は、義理の兄、十八代目中村勘三郎の襲名披露公演。6月にはシアターコクーンでのコクーン歌舞伎『桜姫』で主役の桜姫役に体当たり,その月の末には、第61回日本芸術院賞を、昨年11月の舞台『積恋雪関扉』での傾城墨染、実は小町桜の精役と、12月の舞台『八重桐廓噺 嫗山姥』の八重桐役が評価されて受賞…と、めまぐるしい忙しさ。
7月は大阪松竹座での勘三郎襲名披露に再び参加し、8月は恒例の3部制の納涼歌舞伎、もちろん9月も歌舞伎座に出演。10月と11月は、舞台は休みですが、11月は、フランスの詩人ポール・クローデル作の舞踊詩劇「女と影」の11月28日の公演に向けて、準備中です。
この作品は、今から約80年前に20世紀フランスを代表する詩人で劇作家であるポール・クローデル氏が駐日大使をしていた頃、福助丈の祖父である5代目福助が主宰する「羽衣会」のために書き下ろしたもの。今回はポール・クローデル没後50年企画ということで、早稲田大学「演劇研究センター」のプログラムとして研究上演することとなり、福助丈が自ら構成・演出・主演し、復活上演することになりました。乞う、ご期待!