撮影/西山奈々子 文/成川照美(贔屓の会担当)
会は平成19年3月 4日(日)15時から、石川県・和倉温泉「多田屋」に集合するところから始まりました。18時からの懇親会までは、館内のギャラリーに展示されている赤木さんの作品を鑑賞したり、「多田屋」自慢の浴場で、和倉の湯を堪能したり。自由時間をたっぷり楽しみました。
夕刻からの贔屓の会では、赤木さんが輪島塗りに惹かれてこの地に移り住んだことや、“塗り物”についてのお話が。「ふだん使いの“塗り物”は、使うほどにツヤがでます。手入れが大変だと思われがちですが、自分の手と同じように扱ってください。ぬるま湯で洗って、さっと拭いてやればいいのです。」と赤木さん。食事時には、料理が盛られた器を赤木さんご自身が、ていねいに説明をしてくれました。後半は、皆さん積極的に質問を。漆器は素材や質がわかりにくいが失敗しない購入法は…という問いに、「作り手の顔が見えるような物を買うように心がけて」とアドバイスも。
翌日は、小川のせせらぎと木々に囲まれた赤木さんの工房を訪ね、作品の制作過程を案内していただきました。「赤木さんの作品の味わい深さは、そのお人柄と、自然の中で生活しているからこそ生み出されているのですね」と、工房を拝見して実感。その他、輪島の朝市や間垣(まがき)の美しい大沢を訪ねるなど、日本海の風情も肌で感じた、充実の2日間でした。
「赤木明登さんの作品は、写真で見るのと間近で触れて見るのでは、かなり印象が違いました。料理が盛りつけられると器の表情がまた変わり、洗練されたフォルムの中の力強さに感動しました。宿も広くて、お風呂や料理にも大満足。赤木さんの言われる“もっと身近なものとしての塗り物”という世界を見て触れて学んだ、素敵な旅でした」と皆さん、大満足の旅でした。
※能登半島地震で被害に合われた能登の方々に、心より御見舞い申し上げます。
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輪島の朝市で、山草や野菜を購入する参加者。おばあちゃんたちとの会話も弾む。 |
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日本海沿いにある、間垣(竹製の風よけ)に囲われた漁村、大沢を散策。 |