取材現場から其の2

 今回の『和樂』贔屓の会は京都・東山の山懐にある老舗料亭「菊乃井」で、京の料亭文化を知り、懐石料理を味わう会。当日は「菊乃井」のご主人・村田吉弘さんとスペシャルゲストでフードコラムニストの門上武司さんの対談や、大女将・村田英子さんのわかりやすいお話が続いた後、料亭ならではの見事な器に盛られた料理の数々を楽しむという、贅沢な会となりました。




京都の老舗料亭「菊乃井」で、
京の料亭文化を知り、
懐石料理を味わう会


撮影/西山奈々子 文/成川照美(贔屓の会担当)

会は平成19年4月 23日(月)11時半から、京都・東山区「菊乃井」本館で、大女将の村田英子さんの「皆さん、今日は遠いとこからようこそ…」のご挨拶から始まりました。語りかけるようにていねいに、昨今の料亭事情や料亭でのマナーまで大女将が話し始めると、皆さんの緊張もあっという間にほぐれたようです。

「菊乃井」のご主人・村田吉弘さんとフードコラムニストの門上武司さんの対談では、「そもそも“お造り”というのは、口中体積に合わせて魚を食べやすいように“つくる”から…」という食と寸法のお話から、お酒と料理の美味しい関係まで、わかりやすく楽しいお話が続きました。その後は、村田さんおすすめの食前酒、松竹梅白壁蔵の「花のような<大吟醸>」の冷酒を一献したためてから、料理とお酒をたっぷりと味わう至福のときを…。

「料亭とは、料理を食べていただくばかりでなく、器や店の雰囲気、女将や店の人のサービスなど、いろいろなものが重なって、おいしく味わっていただく所なんです」という村田さんのお話どおり、さすが格式のある料亭、一品一品のお料理に皆さん感動することしきり。料理に合わせて提供された日本酒「三谷藤夫 山廃純米」との相性も抜群で、気持ちよさも手伝って料亭気分も盛り上がります。

後半は、おいしい料理やお酒で緊張もほぐれ、再度参加してくれた大女将のお話に耳を傾けたり、個々ににぎやかに話に花を咲かせたりと場が和み、楽しいときが続きました。帰りには、この日おいしくいただいた日本酒のおみやげも。ゆっくりと料亭文化を味わった大満足の一日となりました。


取材現場写真 取材現場写真 取材現場写真
しなやかな京都弁で場を和ませてくれた大女将。懇親会にも顔を出してくれました。
八寸は、鴨川小箱に入った“鯛木の芽寿司”“蕨烏賊(わらびいか)”ほか。
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きれいに打ち水された玄関に参加者が次々に到着。
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豪快な語り口調で日本料理を語る村田さんと、料亭文化を説明してくれる門上さん。
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「料理の前に、まずは一献…」と、松竹梅白壁蔵の冷酒を。
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当日のメニューに真剣に目を通す参加者。
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女将や村田さんたちのお話を熱心に聞き入る参加者。

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