取材現場から其の2

 今回の『和樂』贔屓の会は、愛知県美術館で開催されていたプライスコレクション「若冲と江戸絵画」展を鑑賞し、本誌連載でおなじみのジョー・D・プライスさんと奥様の悦子さんをお迎えして、お話をうかがう会。お話の後は、同フロアのレストランでの懇親会もあり、プライスさんの若冲への熱い思いを通して江戸絵画をより深く知ることができた、充実の会となりました。




ジョー・D・プライスさんのお話を聞き、
プライスコレクション「若冲と江戸絵画」展を観賞する会


撮影/西山奈々子 文/成川照美(贔屓の会担当)

会は平成19年6月 5日(火)10時から、各自で愛知県美術館のプライスコレクション「若冲と江戸絵画」展を鑑賞することから始まりました。伊藤若冲や江戸絵画を愛してやまない、ジョー・D・プライスさんのコレクションが一同に会する「若冲と江戸絵画展」は、東京、京都、福岡と巡回して好評を博し、最後を飾るのが愛知県美術館となっていました。

当日は最初に各自で展覧会の鑑賞をし、その後、講義室をお借りしてDVDでプライスコレクションの内容を再確認。プライスさんご夫妻にご登場いただいてからは、プライスさんと若冲作品の出会いや絵画に対するさまざまな思いをうかがいました。プライスさんが英語でお話しされると、悦子夫人がわかりやすくテキパキと訳してくれるというのがまたとてもなごやかで、皆さん熱心に聞き入っていました。

質問コーナーでは「プライスさんは、若冲の肖像画にそっくりでは?」という質問も飛び出して、「それは、皆さんがそう思うように妻が仕掛けたような気もしますが…」と、悦子夫人にプライスさんが微笑みかけるシーンも。おふたりのコレクションに対する熱い思いが伝わってくる、充実の時間でした。

懇親会では、悦子さんが参加者の皆さんに積極的に話しかけてくれたり、プライスさんがコーヒーをサーブしてくれたり。最初は緊張ぎみで「英語が苦手だから…」と、消極的だった皆さんも次第にうち溶けて…。

昨年秋に日本美術、特に18世紀を中心とする江戸絵画の素晴らしさを世界に伝え続けた功績で国際交流基金賞を受賞されたジョー・プライスさんと夫人の悦子プライスさん。そのおふたりが、講演とパーティ会場で、よく言葉にされたのが「日本のすばらしい伝統文化を大切に」ということ。今回の美術展鑑賞や、プライスご夫妻との触れ合いを通して、参加者の皆さんは、その言葉をより深く心にとめたことと思います。

プライスさんと記念写真をとり、サインをいただいた後は、各自で再び館内へ。DVDやプライスご夫妻のお話を聞いた後に、改めて若冲の作品や江戸絵画を見てみるという貴重な体験をした後は、皆さん大満足で帰路につかれました

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会場の「ガーデンレストラン 華」の料理も、おいしいと大好評。
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優しいお人柄がにじみ出る、悦子夫人の興味深いお話に聞き入る参加者。
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館内で迫力満点の伊藤若冲『鳥獣花木図屏風』などを熱心に鑑賞。

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若冲作品のDVDを見た後、プライス夫妻がエピソードを添えたお話を。

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美術館と同フロアにあるレストランで、なごやかな懇親会を。

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参加者との記念撮影にも、気軽に、にこやかに応じてくれるプライス氏。

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ひとりひとりに心を込めてサインをしてくれるプライス氏。

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