撮影/西山奈々子 文/成川照美(贔屓の会担当)
会は平成19年6月 24日(日)16時半から、東京・六本木「玄冶店
濱田家」東京ミッドタウン店で催されました。まずは、この店のデザインを担当したインテリアアーキテクトのアシハラヒロコさんのお話からスタートです。「江戸の粋な文化を六本木で味わってもらいたくて…」と、ペンダント・ライトの江戸切子や、玄関壁面の「北斎大波文様(ほくさいおおなみもんよう)」のからかみなどを、丁寧に案内してまわってくれました。
その後、幇間(別名、たいこもち)の櫻川七好さんが、この店の地名“玄冶店”に由来する歌舞伎「与話情浮名横櫛(よわなさけうきなのよこぐし)」の一場面を演じるなど、粋で洒落た芸と話術を披露。三味線のゆみさんとの掛け合いで笑わしたり、「奴さん」などの踊りを解説しながら楽しませたりと、普段はなかなかお目にかかれない粋な世界を披露してくれました。
食事会では、次々と運ばれる料理に舌鼓を打ちながら歓談を。アシハラさんも同席しての会食は、お料理の話から身の上相談(?)まで、賑やかに進行。快活なお人柄で、参加者と打ち解けて話してくれるアシハラさん、洒落っ気たっぷりに笑わせながら回ってくれた七好さん、江戸の粋を知りつくした三味線のゆみさんはお酌姿も艶やかで、この食事会も江戸風情と笑い声にあふれていました。
濱田家の若女将の初々しい挨拶や、女将の気品あふれる笑顔、仲居さんたちのてきぱきとした対応。もちろん料理も、賀茂茄子味噌焼の蒸し鮑のせや湯葉と夏野菜のムース仕立の冷肴など、味も器も絶品。言う事無しの対応に、「時代の先端を行く、東京ミッドタウンで、忘れつつある日本文化、江戸の粋を再認識することができた貴重な体験になりました」と参加者の皆さんも大満足されました。